PCネットワークサポートブログ
2026.07.17
生成AIで作った画像を印刷すると画質が粗くなる?(2026年7月現在)
梅雨が明けてからというもの、毎日気温がぐんぐん上がり、ますます夜が寝苦しくなってきました。
今までは網戸にして寝ていましたが、エアコンをつけて寝るようになった21です。
今回は「生成AIで作った画像を印刷すると画質が粗くなる」ことについてお話しします。
ちょっと長くなりますがお付き合いください。
最近生成AIがとんでもなく進化して、画像生成の分野でもAIにイメージを伝えるだけで簡単に超ハイクオリティなイラストができてしまう時代になりました。ベンハウスでは印刷サービスを行っているのですが、店頭にお越しになるお客様でも「AIに画像作ってもらったのでこれを印刷して欲しい」と言われる方が以前と比べてもかなり増えてきています。
ただ「AIに画像作ってもらったのでこれを印刷して欲しい」という言葉は、実は印刷業に携わる人にとってかなり厄介なことなのです。
何故かというと、生成AIで作った画像は印刷には向かないから。
厳密にいうと解像度が足りないために印刷してみると粗い画像にしかならないというのが正確なところです。
PCやスマホで見て綺麗に見えているのに、印刷したら画質が粗くなるということは、一般の人にはイメージがしづらいと思いますが、これは厳然たる事実なのです。ではなぜこういうことになるのかをご説明しましょう。
●そもそも解像度ってなんなの?
画像を制作するとき、一般の人はまず完成サイズをどれぐらいにするかを考えて作っていらっしゃると思います。
でも実はもう一つ重要な要素として「解像度」というものがあるのです。
もしあなたがPCやスマホで見るためだけに画像を作ったのなら、あまり気にしなくても問題ないのですが、印刷をしたいとなるとこの解像度というものが非常に重要になります。
解像度はDPIという単位であらわされるのですが、一言でいうと「画像の細かさ(密度)」を表す言葉です。
DPIの正式名称は Dots Per Inch(ドット・パー・インチ)と言います。直訳すると「1インチ(約2.54cm)の幅の中に、ドット(点・タイル)が何個並んでいるか」という意味で、この数字が大きいほど印刷すると綺麗に出ます。
カメラの「画素数(メガピクセル)」が全体のボリュームを表すのに対して、DPIは「ぎゅっと詰まっている度合い(密度)」を表します。
●DPIを「モザイク画」で例えると?
まず「正方形のタイルを並べて絵を描く」ことを想像してください。
写真やイラストなど、デジタルで作成された画像データもモザイク画と一緒で、思いっきり拡大すると色のついた正方形がたくさん集まってできています。
この正方形が上記のモザイク画のタイルにあたるのですが、例えば10 DPI の設定の場合、2.54cmの間にタイルが10個しか並びません。これだとタイル1個が大きいため、輪郭がカクカクした「粗いモザイク画」になります。
これが300 DPIになると、2.54cmの間にタイルが300個もギッシリ並びます。タイルがめちゃくちゃ小さいので境目が見えず、まるで写真のように「なめらかな絵」に見えます。
これが解像度が高いということを意味します。

●画面できれいに見えるのに、印刷したら粗くなるのはなぜ?
一般的にスマホやPCの画面で見ている画像データは72~96DPIで作成されており、そしてこの状態でもきれいに表示されるようにPCやスマホのディスプレイは設計して作られています。
それに対して、紙に印刷するための画像データには300~350DPIが必要と言われています。
つまり、PCで見る画面で使う画像よりも、縦横4~5倍の大きさのデータでないと綺麗に印刷されないということになります。
●生成AIで作成できるデータは何DPIなの?
そしてここで本題に戻ります。
「じゃあAIが作ってくれる画像のDPIは実際いくつなの?」
試しにいろいろなAIで300DPIの画像作成を指示して、指示した通りのものができるか実験してみました。
その結果はこの通りです。
ChatGPT→96DPI
Gemini→96DPI
Copilot→96DPI
300DPIの画像を作ってと指示して実際に作成された画像を見てみると、どのAIを使っても96DPIでしか作成されていませんでした。つまりこのデータを印刷してもDPI(密度)がたりないため、画質が粗くぼやけた画像になってしまうという結果になります。
●印刷用のデータを作るときの注意点
今まで長々と説明してきましたが、結局どういうことかをまとめるとこんな感じになります。
印刷に使用する画像を作成するときには必ず以下のことを考えてから作成してください。
・縦横何㎝×何㎝で印刷したいのか
・解像度を300~350DPIに指定
・カラーモードをCMYKにする(これについてはまた別の機会に説明します)
●最後に
生成AIのおかげで誰でも簡単にお気に入りの画像を作ることができる時代になりました。
ただその反面、今回の実験では現在のAIでも印刷に足るデータを作ることはできないという結果になりました。
今後AIの進化によって印刷ができるデータも作れるようにはなっていくと思いますので、そんな時代が来るまではもうしばらくプロの技術にお任せいただければと思います。(もちろん有償です笑)







