PCネットワークサポートブログ

2023.06.27

iWDTの罠

最近負の連鎖から抜け出せない19です。

前回は去年の年末あたりが大変でした。半年おきに災難が来る間隔です。
それはもうハイレベルな修理がバンバン来ます。現在も納めたばかりのコピー機で初期不良があり、悩まされています。
私は三男だから我慢できたけど、次男だったら我慢できないレベルです。
 
そんな苦行の中、先日お客様からimageWAREDSKTOPのライセンス番号が入らないと連絡がありました。
imageWAREDSKTOPとは、CANON複合機のオプションでパソコンで使用する有償のアプリケーションでございます。
imageWAREDSKTOP を使用すると、FAXの受信文書をデータ化してPC上で確認・編集・返信が出来たり、ExcelやWord等異なるファイル形式を一つの文書に結合したり、とにかく便利なソフトです。
最近ではimageWAREDSKTOPを取り入れているお客様も増えてきている人気商品なのですが、そのimageWAREDSKTOPのライセンス番号が入らないとの事。
すでに今まで使用して頂いていたお客様なのですが、なぜ今更ライセンスの話が出てくるのか。。。
真相を確かめるべく、電話をいたしました。
お客様が電話に出ると、すぐに専属のシステム屋さんに電話を代わられました。
なぜシステム屋さんが・・・?なんか嫌な予感がする・・・。そう思いました。
 
そのシステム屋さんが言うには、imageWAREDSKTOPの動きが悪かったので呼ばれたとの事。PCの確認とimageWAREDSKTOPのバージョンを最新版に上げてみたら、ライセンス番号を求められるようになり使えなくなったとの事でした。
たしかに動作がおかしい場合は最新バージョンにするという選択肢があるのですが、実はこの商品はバージョン毎にライセンス番号で紐づけされています。なので古いバージョンのライセンス番号で、新しいバージョンは使えないのです。最新バージョンを使うには、最新バージョンのライセンスを別途購入する必要があるのです。
我々販売店の人間なら知っていて当然の事ですが、外から来たシステム屋さんがそんな事知るはずもないでしょう。
とにかく現状どうしようもないので、今のバージョンをアンインストールしていただき、再度旧バージョンをインストールして頂くように指示を出します。しかしその前に、ちゃんと旧バージョンのライセンス番号がPC内に残っているか確認をしなければなりません。もし削除されていたら、それはもうめんどくさいことになってしまいます。
そこで電話越しでライセンス番号が生き残っているいか確認するように伝えました。
システム屋さんにPCを操作して頂いて、私が電話で指示を出しライセンス番号が保存されているフォルダを確認します。
……しかし見当たらないとのこと。
もう一度最初から説明して操作してもらいます。
……やっぱり見当たらないとのこと。
 
…やばい…これはめんどくさい事になりそうだ。。。え~っと、ライセンスが消失しちゃったらどうしたらいいんだっけ?ライセンスの再発行をCANONに依頼したらいいのか?そんなすぐに再発行してくれるのだろうか?なんか手続きとか大変だった気がするな。今は16時半か…CANONさんは17時過ぎるとサポートの電話が繋がらなくなるから急がないと……チキショーーなんて事をーー!!
しかしシステム屋さんを責めるワケにはいきません。行き場のない負の感情が込み上げてきました。っつーか普通はライセンスとか知らないよね。やっぱ悪いのはCANONか!?CANONめーーー!!
とりあえず電話越しではどうしようもないので、これからお伺いすることを伝えます。
システム屋さんは申し訳なさそうに小さな声で「私もいた方がいいですか?」と言っていました。
しかし恐らくここからは私の仕事。別にいなくてもいいのですが、たぶんシステム屋さんのメンツもあると思ったので、「特に大丈夫なので帰ってもらっても構わないですけど……そこはお任せします。」と電話を切り、すぐさま現場へ向かいます。
 
現場へ到着すると問題のPCまで案内されました。「さぁさぁ、どこのどいつだい!アタイに仕事をプレゼントしてくれたお人はよぉぉぉお!」
事務所内を見渡すと、PCの前でシステム屋さんが座っていました。けっこう大柄な男性でした。しかし事の重大さに気づいていたのでしょう、やたらと小さく見えました。
システム屋さんから経緯の話を詳しく聞いていると、(お願いだから何とかしてください!)という何とも言えない表情をしていました。
うんうん…分かるよ、その絶望感!なんだか親近感が芽生えてきました。
さっそくPCを触ります。ライセンスの保管場所を再度自分で確認しますが、案の定見当たりません。
チラリとシステム屋さんを見ると、隅っこの方でものすごく小さくなって気配を消しています。たぶんこの人、すみっコぐらしです。
すごくハラハラしてるだろうなぁ。私も現在負のジレンマに飲み込まれている身。なんだかあのシステム屋さんの気持ちがすごくわかります。
これはあの人の為にも解決しないと、この事務所からものすごくお叱りを受けるかもしれない。
珍しく私も本気を出しました。
時計を見ると17時前。まだサポートセンターに電話をすれば間に合うかもしれない。
ギリギリですが、電話をしてみると何とか繋がりました。
私の体感では、定時ギリギリで電話をすると、サポートの人もこんなギリギリに電話するなよ!と塩対応の比率が高いのですが、この時はすごく親身になってサポートをしてくれました。
おかげでさまで、ライセンス番号の確認もできて無事アンインストールすることができました。
古いバージョンのimageWAREDSKTOPを入れて元の状態に戻し終えると、システム屋さんもすごく喜んでいました。
 
こういうサポートの仕事をしていると、たくさんの危機に遭遇しますが、それを乗り越えた時の達成感は素晴らしいものです。
いやーホント、次男じゃなくて良かったー。

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